きしクリニック
hypertension

高血圧症

about

いちばん身近で、
いちばん見過ごされやすい病気

高血圧は、日本で最も患者さんの多い生活習慣病です。国内の患者数は約4,300万人と推計されています。そして、わが国で脳卒中や心臓病による死亡に最も深く関わっている危険因子も、高血圧です。

ところが、治療を受けて血圧が十分に下がっている方は、高血圧の方全体の約27%にとどまります。お薬を飲んでいても目標まで下がっていない方が多いことが、大きな課題になっています。

当院では、循環器専門医が心臓・脳・腎臓への影響まで見据えて、高血圧の診療を行っています。健診で血圧が高いと言われた方、お薬を飲んでいても血圧が下がりきらない方は、お気軽にご相談ください。

お持ちいただくもの

  • 健診の結果用紙(過去の結果があれば、あわせてお持ちください)
  • ご家庭で測った血圧の記録(測っている方)
  • お薬手帳(お持ちの方)
  • マイナンバーカード、または資格確認証

※紹介状は不要です。ご家庭で血圧を測っていない方も、そのまま受診いただけます。

organ damage

症状のないまま、
臓器が傷んでいきます

高い血圧が続くと、痛みも自覚症状もないまま、全身の臓器に少しずつ負担が積み重なっていきます。ある日突然起こるように見える脳卒中や心筋梗塞も、多くはその積み重ねの結果です。

心臓

心臓の筋肉が厚くなる(心肥大)、心房細動、狭心症・心筋梗塞、心不全

脳

脳卒中(脳梗塞・脳出血)、自覚症状のない小さな脳梗塞、認知症

腎臓

尿たんぱく、腎臓の働き(eGFR)の低下

血管・目

動脈硬化、血管が硬くなる、目の奥(網膜)の血管の変化

evidence

下げれば、
病気は確実に減らせます

上の血圧(収縮期血圧)を5mmHg下げると、脳卒中・心筋梗塞・心不全などの重い病気が約10%減ります。

世界の48の臨床試験、約34万人のデータをまとめた研究の結果です。脳卒中と心不全はそれぞれ約13%減っていました。この効果は、これまでに心臓病や脳卒中を起こしたことがある方にも、ない方にも、同じようにみられています。

たった5mmHgでも、下げることには意味があります。逆にいえば、高い血圧をそのままにしておくことの害は、それだけはっきりしているということです。

出典:Blood Pressure Lowering Treatment Trialists' Collaboration. Lancet 2021;397:1625-36

target

目指す血圧

2025年に改訂された日本高血圧学会のガイドラインでは、治療の目標が次のとおりに一本化されました。

診察室で測った血圧

130/80

mmHg未満

ご家庭で測った血圧

125/75

mmHg未満

ご家庭の血圧のほうが目標が低いのは、診察室よりもリラックスした状態で測るため、同じ方でも低めに出るからです。目標に向けて下げていく途中では、ふらつきや立ちくらみなどが出ていないかを確認しながら、無理のない速さで進めます。

home blood pressure

ご家庭の血圧が、
治療の手がかりです

病院では緊張して血圧が高く出る方(白衣高血圧)もいれば、反対に、診察室では正常なのにご家庭では高い方(仮面高血圧)もいます。月に一度、診察室で測る血圧だけでは、本当の血圧は分かりません。

また、夜のあいだに血圧が十分に下がらないタイプの高血圧は、心臓や脳の病気を起こしやすいことが分かっています。夕方から夜にかけて血圧が高い傾向があるかどうかも、お薬を選ぶうえで大切な手がかりになります。当院では、ご家庭で測った血圧を治療の判断の中心にしています。

ご家庭での血圧の測り方

  • 朝:起きてから1時間以内に。トイレを済ませ、朝食やお薬の前に測ります
  • 晩:寝る前に測ります
  • いすに座って1〜2分ほど安静にしてから、腕に巻くタイプの血圧計で測ります
  • 1回につき2回測り、測った値はすべて記録してください

※夕方など、朝・晩以外の時間に高いことに気づいた場合も、記録してお持ちください。

treatment

当院の治療の考え方

Point 01

臓器への影響を確認します

心電図・尿検査・血液検査(腎臓の働きなど)で、心臓や腎臓に負担が出ていないかを確認します。必要に応じて、心臓超音波検査(心エコー)で心臓の厚さや動きを調べます。臓器への影響がある方は、より確実に血圧を下げる必要があります。

Point 02

減塩は、できることから一緒に

日本人の高血圧は塩分と深く関わっており、減塩の目標は1日6g未満です。ただ、高血圧専門外来に通う方でも、この目標を達成できているのは男性で約13%、女性で約26%というデータがあります。完璧を目指すより、続けられる工夫から始めましょう。減量・節酒・運動もあわせてご提案します。

Point 03

お薬は「目標まで下げる」ことを優先

病気を防ぐ効果の大部分は、お薬の種類よりも「どこまで血圧を下げられたか」で決まります。1種類のお薬を増やすより、働きの異なるお薬を少しずつ組み合わせたほうがよく下がり、副作用も抑えやすいことが分かっています。2〜3種類の成分を1錠にまとめたお薬(配合剤)も使い、飲む錠数はできるだけ増やさないようにします。

Point 04

「様子を見ましょう」で終わらせません

目標に届いていないのに、治療が何年も変わらないまま――ということは、実は珍しくありません。当院では受診のたびにご家庭の血圧を確認し、目標に届いていなければ、飲み忘れや生活習慣、お薬の組み合わせを見直して、次の一手をご提案します。それでも下がりにくい場合は、睡眠時無呼吸症候群など、原因となる病気が隠れていないかも確認します。

faq

高血圧についてよくあるご質問

健診で「少し高め」と言われました。すぐにお薬が必要ですか?

すぐにお薬が必要とは限りません。診察室の血圧が130〜139/80〜89mmHgの「高値血圧」で、糖尿病や心臓・脳の病気がない方は、まず生活習慣の見直しから始めます。糖尿病や心臓・脳の病気をお持ちの方などは、生活習慣の見直しで十分に下がらなければ、お薬の治療を検討します。まずは一度、健診の結果用紙をお持ちください。

血圧のお薬は、一度飲み始めたら一生やめられないのですか?

血圧のお薬は、飲んでいる間だけ血管や臓器を守るお薬で、「やめられなくなる」お薬ではありません。減塩や減量で血圧が下がってくれば、お薬を減らせる方もいます。ただし、自己判断で急にやめると血圧が大きく上がることがあります。減らしたいときは、ご家庭の血圧を確認しながら一緒に進めますので、必ずご相談ください。

お薬が2種類、3種類と増えていくのが心配です。

血圧を上げる仕組みは一つではないため、働きの異なるお薬を組み合わせるのは、ガイドラインでも勧められている標準的な方法です。1種類を最大量まで増やすより、少しずつ組み合わせたほうが副作用も抑えやすくなります。配合剤を使えば、錠数を増やさずに調整できることもあります。なぜその組み合わせなのかは、診察で丁寧にご説明します。

病院で測ると高いのですが、家では正常です。

緊張などで診察室の血圧だけが高く出る「白衣高血圧」の可能性があります。この場合はご家庭の血圧を重視して判断します。ただ、白衣高血圧の方は将来、本当の高血圧になりやすいことも知られているため、定期的にご家庭の血圧を確認していくことが大切です。測った記録をお持ちください。

糖尿病については糖尿病のページを、コレステロールが高い方は脂質異常症のページを、高尿酸血症など、ほかの生活習慣病については内科のページを、健診で血圧以外の項目も指摘された方は健診で異常を指摘された方へをご覧ください。

気になる症状は、早めのご相談を。

「歳のせいかな」と思っていた息切れが、心臓のサインであることもあります。 長岡のかかりつけ医として、お待ちしています。

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