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院長ブログ


7日間ホルター心電図を開始しました
私は循環器専門医として、心臓病について広く診療を行っています。また、不整脈専門医として、不整脈に対する診療には力を入れています。不整脈とは、 心臓の拍動(リズム)が乱れること です。 不整脈と言っても種類は様々です。期外収縮のようなそれだけでは害の少ないものもあれば、心房細動という脳梗塞や心不全の原因となるようなもの、心室頻拍や心室細動など命に関わるものなど多岐にわたります。不整脈診療の難しさでもあり面白さでもありますが、症状があっても治療を要さない不整脈もあれば、症状がなくても治療をしたほうがいい不整脈もあります。また、症状は一言で言えば動悸ですが、その表現の仕方は胸がドキドキする、脈が乱れる、脈が抜ける、心臓の鼓動を強く感じるなど様々であり、さらに動悸症状があっても不整脈は認められないこともしばしばあります。 不整脈診療において欠かせないのは心電図です。心電図で通常の波形とは異なる波形が記録されることが不整脈の診断においては非常に重要です。基本となるのは 12誘導心電図 と呼ばれるものです。 当院の12誘導心電図機器 名前の通り12の波形を記
11月14日


発熱患者さんが増えています
11月4日に開院し、間もなく10日ほど経過します。すでに多くの方に来院いただきました。引き続き地域の皆様に良い医療を提供すべく、精進してまいりたいと思います。 最近は発熱で受診される方が急増しています。当院ではインフルエンザウイルスと新型コロナウイルスの同時抗原検査を行っていますが、陽性になる方はインフルエンザと新型コロナウイルスが半々といった割合です。どちらも陰性の方も相当数おり、いわゆる「風邪」も流行っているようです。 発熱外来は事前に電話連絡いただき、12時から13時に受診していただくという運用で開始しましたが、発熱でお困りの患者様が多い時期でもありますので、それ以外の時間でも対応していきたいと考えております。事前にご連絡いただければできる限り受診できるようにいたしますので、お気軽にご連絡ください。 うがい手洗いやインフルエンザワクチン接種など、感染予防対策も引き続きお気を付けいただければと思います。 我が家の猫「ゆめ」です。猫にも寒い時期になってきました。
11月13日


心房細動のカテーテルアブレーションの進化
新潟も梅雨明けし、ここ長岡市も連日35度を超えています。私が子供の頃は30度を超える日など8月に数えるほどしかなかったような気がします。異常な暑さですが、くれぐれも熱中症にはご注意ください。 さて、心房細動は今でこそカテーテルアブレーションによる治療が一般的なものとなっていますが、その背景には、多くの研究者や医師による努力と発見がありました。今日はその辺りを少し語って見たいと思います。 1.心房細動とは 心房細動 とは、心臓の心房が不規則かつ高速に興奮することで、効率的な血液の拍出ができなくなる不整脈です。心拍数の増加や不整脈に伴う動悸、息切れといった症状に加え、脳梗塞などの血栓塞栓症や心不全のリスクを増大させるため、適切な管理と治療が必要です。 2.治療の黎明期:薬物療法と外科的アプローチ カテーテルアブレーションが確立される以前は、心房細動の治療は主に 薬物療法 が中心でした。抗不整脈薬による心拍数やリズムのコントロール、および抗凝固薬による血栓塞栓症の予防が主な治療戦略でした。しかし、薬物療法では症状の改善が不十分な症例や、薬剤の副作用に悩
7月20日


心不全診療ガイドラインが改定されました
3月末に参加した日本循環器学会学術総会に合わせていくつかの診療ガイドラインが改定、発表されました。日本循環器学会では診療ガイドラインを無料で公開しており、私も日々の診療に役立てています。心不全診療ガイドラインは疾患が含む領域が多岐にわたることもあり、膨大な内容となっています。本ブログで紹介することも考えたのですが、内容が多いことや、図表などの引用は学会から許可を得なければならないとのことでしたので、断念しました。 本ガイドラインで特筆すべき内容として、一般の方々に知っていただきたい内容を平易な言葉で説明した「第16章 市民・患者への情報提供」です。内容は極めて薄い(失礼)ものですが、まずはなんとなくでも心不全という疾患を皆さんに知ってもらうことが重要なのだという学会の思いが伝わります。日本では高齢化に伴い当面は心不全患者が増え続けていくことが予想されており、心不全という疾患を一般の患者さまからご理解いただくための一助となるよう、本ブログで紹介させていただきました。個人的には図54の人生会議について説明したことは、非常に重要かつ画期的なものだったの
5月4日


21世紀は心不全と心房細動の時代
やや大仰なタイトルですが、これは私が言い出したわけではなく、1997年にBraunwald先生という循環器内科ではレジェンドの先生が、2000年代の心臓血管医学に対する展望という形で講演されたものをまとめられたものからの抜粋です。私自身は心房細動に対するカテーテルアブレーシ...
2月23日
駐車場完備
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