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21世紀は心不全と心房細動の時代

  • 執筆者の写真: 翔平 岸
    翔平 岸
  • 2月23日
  • 読了時間: 2分

やや大仰なタイトルですが、これは私が言い出したわけではなく、1997年にBraunwald先生という循環器内科ではレジェンドの先生が、2000年代の心臓血管医学に対する展望という形で講演されたものをまとめられたものからの抜粋です。私自身は心房細動に対するカテーテルアブレーションを専門としており、時々心房細動関連での講演を依頼されたときにはこのBraunwald先生の予言を引用しています。1997年といえば私がまだ小学生の時分ですが、2025年の循環器病棟は心不全と心房細動が入院患者さんの多数を占めている現状を見ると、この現状を予測できていたのはさすがの慧眼と言わざるを得ません。

心不全や心房細動の患者さんが増えている要因は、端的に言えば高齢化です。心不全も心房細動も高齢になれば罹患率は高くなります。どこかで高齢者の人口も減少していくはずですが、今後も高齢化のトレンドが続くことは確実であり、まだしばらくは心不全と心房細動との戦いは続くのだと思います。一方で医療の進歩も目覚ましいものがあり、心不全に対する薬物療法、心房細動に対するカテーテルアブレーションなどの治療の選択肢が広がっていることは喜ぶべきことです。Braunwald先生も「We can prevail(私達は勝利できる)」と綴っています。私としても微力ながら地域の心疾患の患者さんたちにお役に立てるよう頑張りたいと思っております。

ところで今日はまた一段と雪が降っています。降雪に伴う問題もあちこちで発生しているようです。この時期は心疾患が悪化して入院する方も多くなります。早く天候が回復することを願っております。


参考文献: N Engl J Med 1997;337:1360-1369



医局からみた国道17号
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