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いびき、日中の眠気、朝の頭痛はありませんか?当院でご相談が増えている「睡眠時無呼吸症候群(SAS)」の検査と治療

  • 2 日前
  • 読了時間: 4分

CPAPを使用して寝ている人(AI生成)
CPAPを使用して寝ている人(AI生成)

最近、当院の外来やお問い合わせにおいて、「家族にいびきや呼吸の停止を指摘された」「日中の眠気が強い」と、睡眠時無呼吸症候群(SAS)の検査を希望される方が増えている印象を受けます。

SASは単なる睡眠不足にとどまらず、心臓病や高血圧などの循環器疾患のリスクを大きく高める病気です。今回はそのリスクや当院での取り組み、そして間近に迫った最新の治療トレンドについてまとめました。


睡眠時無呼吸症候群(SAS)とは?

睡眠中に何度も呼吸が止まったり、浅くなったりを繰り返す状態です(医学的には1時間に5回以上、10秒以上の呼吸停止・低下がある状態)。

本人は眠っているため自覚しにくいのですが、以下のような症状が受診を検討する重要なきっかけになります。

【見逃してほしくない代表的な症状】

  • 激しいいびき: 突然ピタッと止まり、あえぐように再開するのが特徴です。

  • 朝起きたときの頭痛(早朝覚醒時頭痛): 睡眠中の酸素不足や、体内に二酸化炭素が溜まって脳の血管が広がることが原因です。「朝は頭が重い・痛いけれど、動き出すと楽になる」という方は、SASが隠れているサインかもしれません。

  • 日中の強い眠気・熟睡感のなさ: しっかり寝たはずなのに、体のだるさや強い眠気が残ります。

  • 夜間の頻尿: 呼吸が止まると心臓に負担がかかり、尿を排泄させようとするホルモンが分泌されるため、何度もトイレに起きるようになります。


心臓や血圧への「ドミノ倒し」的な悪影響

睡眠中に酸素不足になると、脳が危機を察知して交感神経を緊張させ、夜間にもかかわらず血圧が急上昇します。これが毎晩繰り返されることで、心臓や血管に大きな負担がかかります。

  • 高血圧: 薬が効きにくい「治療抵抗性高血圧」の原因になります。

  • 不整脈(心房細動など): 脳梗塞につながるリスクが高まります。

  • 心筋梗塞・心不全: 心臓のポンプ機能が徐々に低下し、重篤な疾患を引き起こします。


自宅でできる簡易検査

手のひらサイズの機器を自宅で寝るときにセンサーを装着するだけの痛みのない検査です。

【当院からのお知らせ】現在、当院でも検査を希望される方が多くなっているため、これまで外部に委託していた検査プロセスを院内で迅速に行えるよう、新体制の準備を進めております。 準備が整い次第、これまで以上にスムーズに検査を受けていただけるようになります。

SAS治療のゴールドスタンダード「CPAP(シーパップ)」

中等症から重症のSASに対して、最も効果が高いとされるのが「CPAP(持続陽圧呼吸療法)」です。寝るときに鼻に専用のマスクを装着し、機器から一定の圧力をかけた空気を送り込むことで、睡眠中に塞がってしまう気道を内側から押し広げて無呼吸を防ぎます。

実は、2026年6月の診療報酬改定により、このCPAP治療を始めるための保険適用基準(AHI:1時間あたりの無呼吸と低呼吸の合計回数)が緩和されます。

検査方法

改定前(〜2026年5月)

改定後(2026年6月〜)

自宅での簡易検査

AHI 40以上

AHI 30以上

精密検査

AHI 20以上

AHI 15以上

【今回の改訂について】

これまでは、自宅での簡易検査で「AHIが30〜39」という結果が出た場合、保険でCPAP治療を始めるには精密検査を挟む必要があり、ハードルの高さから治療を断念してしまう方が少なくありませんでした。

しかし2026年6月からは、自宅の簡易検査で「AHI 30以上」であれば、精密検査が不要でそのままスムーズにCPAP治療へと進めるようになります。 時間的・経済的な負担が減り、より身近に治療をスタートできる環境が整います。

正しくCPAPを使用することで、初日からいびきが止まり、日中の眠気や疲労感が改善するだけでなく、夜間の血圧低下や心臓への負担軽減にも直結します。

【最新トレンド:肥満とGLP-1受容体作動薬】

SASの最大の原因の一つが「肥満」です。現在、世界的な臨床試験において、肥満症の治療薬である「GLP-1受容体作動薬」が、SASの重症度を改善するというデータが発表されています。近い将来、日本でも肥満を伴うSASの患者さんに対して、これらの薬が正式な治療選択肢となる時代が来ることが確実視されています。


お気軽にご相談ください

適切な治療を行うことで、日中のパフォーマンスが劇的に向上するだけでなく、将来の心疾患リスクを確実に下げることができます。「朝の頭痛」や「いびき」など、気になる症状があればまずは自宅での簡単な検査から始めてみましょう。

 
 

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